福祉力検定2級試験の例題

【障害の理解】

高次脳機能障害に関する次の記述うち、正しいもを1つ選びなさい。

11高次脳機能障害の症状である遂行機能障害では、頻繁に怒鳴り散らすなど、暴力的で子どもじみた行動を起こしたり、急に泣き出したと思ったら、急に怒り出して、周りを困惑させる行動がみられる。
誤っている
社会的行動障害に関する記述である。遂行機能障害では、計画性をもって行動したり、周囲の変化する状況に対応できなくなる。
22高次脳機能障害は、先天性の脳機能障害である。
誤っている
高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中等による脳の損傷の後遺症として、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害が生じ、 これに起因して、日常生活・社会生活への適応が困難となる障害のことをいう。
33失語、注意障害は、高次脳機能障害の代表的な症状である。
正しい
高次脳機能障害の代表的な症状として、失語、記憶障害、注意障害、見当識障害、失行、感情抑制の困難等がある。
44高次脳機能障害では、片側の空間の刺激・注意に対して無頓着になる半側空間無視の症状は現れない。
誤っている。
高次脳機能障害の主症状として、脳損傷の反対側の空間において半側空間無視という行動がみられることがある。

【高齢者の理解】

認知症に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

11アルツハイマー型認知症では、幻覚・妄想の症状はみられない。
誤っている
アルツハイマー型認知症の主な症状には、認知機能の低下や人格変化があり、易怒性・不眠・幻覚・妄想などがある。
22血管性認知症では、記憶障害を伴うことはない。
誤っている
血管性認知症では、記憶障害を伴うことが多く、記憶力・判断力・理解力の知能に関する障害にむらがあるため「まだら認知症」と呼ばれる。また、片麻痺・尿失禁・情動失禁などが生じる。
33アルツハイマー型認知症は、女性に多くみられる。
正しい
一方、血管性認知症は男性に多く見られる。
44レビー小体認知症とは、初老期認知症の代表的な疾患の1つであり、原因不明の大脳萎縮性疾患である。
誤っている
ピック病に関する記述である。レビー小体認知症は、大脳皮質の神経細胞内にレビー小体という異常物質が現れる病態の原因が不明の認知症原因疾患である。

【母子・児童】

児童虐待に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

11虐待をしている親からの相談を受け知り得た情報であっても、児童虐待の通告に関しては、守秘義務違反は問われない。
正しい
児童虐待の防止等に関する法律には、「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない」(第6条)、「刑法(明治40年法律第45号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第1項の規定による通告をする義務の遵守を妨げるものと解釈してはならない」(第6条第3項)とあり、通告による守秘義務違反は問われない。
22児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待の3種類である。
誤っている
児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクト(育児放棄)の4種類である。
33全国の児童相談所での児童虐待に関する相談対応件数は、児童虐待防止法施行前の平成11年度に比べ、平成24年度は3倍に増加している。
誤っている
全国の児童相談所での児童虐待に関する相談対応件数※は、児童虐待防止法施行前の平成11年度11,631件に比べ、平成24年度は66,701件と5.7倍に増加している。
※厚生労働省HP「児童虐待の現状」
44種類別、虐待者別、虐待を受けた子どもの年齢構成別割合を見ると一番多いのは、身体的虐待、実父、小学生となっている。
誤っている
種類別、虐待者別、虐待を受けた子どもの年齢構成別割合を見ると一番多いのは、身体的虐待(35.3%)、実母(57.3%)、小学生(35.2%)である。
※厚生労働省HP「平成24年度 児童相談所における児童虐待相談対応件数の内訳」

【コミュニケーション力】

援助者の「自己覚知」とは、対象者の性格や特性を自身の観察力により見抜くことである。

11虐待をしている親からの相談を受け知り得た情報であっても、児童虐待の通告に関しては、守秘義務違反は問われない。
誤っている
援助者の自己覚知とは、援助者自身が私人としての価値観や性格、行動パターンを自覚したうえで対人援助を行うことである。
22「自殺したい」という相手の言動を無条件に肯定することは「受容」である。
誤っている
受容とは、相手の言動そのものを受入れることではなく、相手の言動の背景にある思いを理解し、寄り添うということである。
33個別化とは、援助内容や制度に個々のニーズを適合させることである。
誤っている
個別化とは、個々のニーズに援助内容や制度を合わせることである。
44守秘義務には1対1の対象者と援助職間の関係において保持されるものと、関係機関等による援助者グループ対個人(対象者)との集団守秘義務とがある。
正しい
ただし、集団守秘義務について事前に対象者からの承諾を得ていることが望ましい。

【福祉の理念】

虐待に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

11身体拘束・行動制限は身体的虐待であり、いかなる場合においても認められない。
誤っている
「介護保険指定基準において禁止の対象となる具体的な行為」では、緊急やむを得ない理由により、身体拘束・行動制限を行う場合には、その様態、時間、利用者の心身状況、緊急やむを得ない理由を記録することとなっている。
22身体拘束による弊害は、拘束される本人や家族にとっての精神的苦痛や人権侵害としての精神的弊害と、関節の拘縮、筋力の低下、感染症への抵抗力の低下等の身体的弊害の2つのみである。
誤っている
身体拘束がもたらす弊害には、福祉施設等に対する社会的な不信、偏見を引き起こす恐れや、高齢者の心身機能の低下がさらなる医療的処置を生じさせ、経済的に影響をもたらす社会的弊害もある。
33施設職員である後輩から「利用者を思わず殴ってしまった」と告白され、後日利用者の頬に不自然なアザを見つけたけれども、現場を目撃したわけではなく、本人も反省していることから上司への報告は控え、先輩職員として指導を徹底していくことにした。
誤っている
「障害者虐待防止法」第16条第1項には、「障害者福祉施設従事者等による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。」とある。
44虐待に関する通報に関しては、守秘義務に関する法律の規定の適用は排除され、通告者は解雇等の不利益な取扱いを受けない。
正しい
ただし、「虚偽であるものおよび過失によるもの」の場合は、守秘義務に関する法律の規定等が適用される(障害者虐待防止法第17条第3項・第4項)。

【医療福祉一般】

感染症に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

11重症急性呼吸器症候群(SARS)は2類感染症であるが、有効な治療法は確立されていない。
正しい
重症急性呼吸器症候群(SARS)の有効な治療方法は確立されていない。病原体は新型SARSコロナウィルスである。ウイルスによる肺炎に対して、全身状態の管理や呼吸管理などの症状を和らげる治療を行なう。
22結核菌感染の有無を調べるには、鼻咽頭粘液の採取による検査が有効である。
誤っている
インフルエンザに関する記述である。結核菌感染の有無を調べるには、ツベルクリン反応検査が有効である。結核菌の培養濾液を皮膚に注射し、結核に対するアレルギー反応から結核感染を判定する。
33ノロウィルスは、夏に多く発生し、主な症状は高熱や頭痛、全身倦怠、筋肉痛である。
誤っている
ノロウィルスは、冬に多く発生し、主な症状は下痢・嘔吐である。感染者の糞便や嘔吐物を介して経口感染する。
44疥癬(かいせん)は、ヘルペスウィルスによる感染症である。
誤っている
疥癬(かいせん)は、疥癬虫(ヒゼンダニ)が皮膚に寄生することによって引き起こされる感染症である。症状としては、皮膚に赤い発疹が出て夜間にかゆみを生じる。熱や乾燥に弱く50℃では10分で死滅する。

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